2010年6月17日木曜日

ミシシッピ河の水先案内人

ミシシッピ河のある渡し船の主人が有能な水先案内人を募集した。幾人かの応募があり、最後に二人が最終面接に残った。

一人目の応募者は、質問に答えて、自分は長年ミシシッピ河で船を操ってきたが、まだ一度も失敗したことがない、ぜひ私を雇ってくれと胸を張った。

これに対してもう一人の応募者は、俺も長年ミシシッピ河の船頭をやってきた、と前置きした上で、次のように話を続けた。「いやもう数え切れねえほど失敗をやらかして、何度も命拾いをしてきましただ。そんでミシシッピ河についちゃあ、どこに浅瀬があり、どの辺が難所だちゅうことは、たいてい知っとるつもりですわ」と。

主人はハタと膝を打って、お前こそが一番信頼のできる水先案内人だ、私の求めていたのはお前だ、と言って採用したという。

出典 http://www.isas.jaxa.jp/j/japan_s_history/chapter01/03/02.shtml

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